DFM(Design For Manufacture)

Photo by KOUSAKU HIRANO

Design For Manufacture(DFM) – 設計初期段階のコスト見積り

DFMは、設計の初期段階でも、製品の大まかな形状からでも製造コストを予測することのできる体系的手法です。 生産時の加工方法と材料の膨大な組み合せに対し、そのすべての加工方法を熟知している設計者は限られています。 結果として、設計者は自ずと慣れ親しんだ製造プロセスを選択することになります。DFMを導入した企業は、製品の基本設計段階で、より低コストの生産を実現する様々な工程と材料を比較検討することができます。

DFMで様々な材料の部品コストを見積る際は、実験と工程分析に基づいてデータベースにより計算が行われます。たとえば、機械加工のコストは、米国工作機械協会が標準、非標準材料の加工について収集したデータを採用しています。このデータを使って、各部品を系統的に分析することにより、材料費や加工費を正確に見積ることができます。

DFMユーザは具体的なコスト情報をもとに、国内外の生産拠点といった様々な可能性を検討した上で、設計に最適な材料と工程を採用することができます。

■DFMが対応する加工法

■DFMの有効性

DFM ソフトウェアツールにより、部品の製造コストの迅速な見積りができます。 DFMのユーザは、世界の製造業界で25年間にわたって培われ、1000社以上のユーザによって実証された成果を手軽に利用することができます。

■高精度の見積りツール

DFMは、様々な材料と異なる加工工程をシミュレーションすることができます。 たとえば、寸法変更が加工費に与える影響を、DFMは正確に見積ることができます。

■効果的な設計ツール

DFMにより、材料や工程の変更によるコスト変化を容易に検証できるので、既存製品の設計改善には、非常に強力な支援ツールとなります。 その結果、多数のユーザが、高い信頼性と優れた競争力を備え、かつ製造原価の条件に合った製品設計を実現しています。

■コンカレント・エンジニアリングを支援

DFMは設計や製造部門、営業、原価管理、購買といった部門間の共同作業を支援します。DFMにより材料や工程の変更を簡単に分析できるので、部門間のコミュニケーションが改善されます。たとえば、原価管理部門から材料費が高すぎるという問題が提起された場合、設計と製造部門の技術者は材料や工程を変えて加工費を再度シミュレーションすることができます。このように、各部門が協力して問題解決に取り組むことにより、製品の開発サイクルは大幅に短縮されます。

■サプライヤーとの交渉

サプライヤーの見積りのコスト総額、サイクルタイム、加工機のサイズや型費などの項目を、DFMが算出したコストと比較検討することができます。 またDFMの見積りをサプライヤーに対するコスト目標として利用することができます。

■ベンチマーキングツール

DFMはその正確なコスト見積機能により、優れたベンチマーク(競合分析)ツールとして多くの企業で採用されています。自社の設計を競合製品と比較し、市場参入検討のための目標コストを決定することができます。

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